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福島印刷との業務提携について

2015.06.17 プレスリリース

株式会社廣済堂(本社:東京都港区、社長:長代厚生、以下、「廣済堂」)と、福島印刷株式会社(本社:石川県金沢市、社長:下畠学、以下、「福島印刷」)は、デジタル印刷分野において、オフセット印刷に近い高品位な画質を実現する最新鋭デジタル印刷機を導入し、共同でダイレクトメールサービス(以下、「DM」)およびブックオンデマンドサービス(以下、「BOD」)を推進する業務提携契約を本日締結いたしましたので、お知らせいたします。本締結に基づき、廣済堂のさいたま工場内に最新鋭のロール式インクジェット印刷機(Truepress Jet520 HD ※1)を設置し、福島印刷の金沢工場を補完するサテライト工場として、来年2月から稼働を予定しております。

今回の提携は、さいたま工場印刷施設の有効利用、出版印刷や商業印刷の営業領域の拡大や深化を目指す廣済堂と、金沢1拠点でデジタル印刷工場を稼働している福島印刷が、BCPリスクの解消と同時に首都圏のお客さまへのサービスの拡大を目指す中で、両社の方向性が一致し実現しました。これにより両社の提携は、業界に先駆けてコストとリスクを低減させ競争力強化が可能となる「シェアモデル・マネジメント ※2」を開始することとなります。

消費活動の多様化が進む今日、印刷分野において従来の大量生産型の印刷モデルから、お客さまごとに最適な情報を最適な形で印刷物としてご提供するOne to One型の印刷モデルへの転換が必要となっています。また、クラウドの発展に伴い、さまざまな企業や分野において膨大な顧客データベースの活用による、きめ細かなマーケティング・オートメーションサービスやオムニチャネルの活用も勝ち残りの要件となりつつあります。両社では、このような時代の変革を先取りし、高品位デジタル印刷にITソリューション機能を融合させた新たなビジネスモデルの構築に邁進してまいります。

また、コスト競争力とお客さまの多様なニーズにお応えできる最新鋭のデジタル印刷機械にIT機能を融合することで、BODの潜在需要を掘り起こし、出版流通業界が抱える過剰在庫問題の解決にもつなげてまいります。さらにマイナンバー制度の導入により予想されるさまざまな企業や個人への通知業務支援サービスの提供も可能となり、社会ニーズの変革や要請にも適切かつ迅速に対応してまいります。

市場環境、中でもマイナンバー制度等の社会制度改革やICTサービスの急速な進展に伴い、高度な情報セキュリティー体制が求められることが予想されます。「シェアモデル・マネジメント」では情報セキュリティーポリシーにおいても「シェアポリシー ※3」を導入し安全性と効率性の実現を目指します。

廣済堂は出版印刷に強みを持ち、傘下に廣済堂出版や廣済堂あかつきという出版子会社を保有、また商業印刷事業、ITソリューション事業、知財情報事業、ヒューマンコミュニケーション事業、文教関連事業、葬祭事業など幅広い顧客資産とさまざまな事業領域で培った総合力を活用し、単なる印刷サービスにとどまらず、CRM時代におけるOne to One型の最適なマーケティング戦略やITソリューションを併せて提供し、顧客のニーズに的確にお応えする「マーケティング・プラットホーム」や「リアルとネットの融合」ビジネスを展開していきます。

福島印刷は2008年から消費者の嗜好に合わせたOne to Oneドキュメントの自動生成と、バリアブル印刷を組み合わせたソリューションである「パックサービス」を提供してきました。複数のDM企画をまとめて生産することによるスピード化や、開封トラブルに強く、印刷に制限のない後糊方式が高い評価を得ています。本年1月には新シリーズ「パックLコート ※4」サービスを投入しました。今後はビジネスプロセスアウトソ-シング市場も積極的に開拓しながら、その事業を拡大していきます。

今回の業務提携により、両社の強みを組み合わせることで、お客さまの事業活動のサポートを行ってまいります。なお、本ビジネス開始における両社の売上高は、DMとBODを合計して3年後には10億円と予想しております。

※1 Truepress Jet520 HD 株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ社提供
※2 シェアモデル・マネジメント 両社の保有するリソースを効率的に活用し合う事業最適化システム
※3 シェアポリシー 個人情報を取り扱うデジタル印刷設備をシェア利用するに際して通信系、データ処理系、生産フロア等の高度な時間分割独立管理のシステムとルール体系
※4 「パックLコート」 Truepress Jet520 HDと専用紙を用い、色の再現性や画像の解像度などの課題を解消した「パックサービス」の新シリーズ