中期経営計画の策定
当社グループは、次代への新たな礎を築くため、2011年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「KOSAIDO PARADIGM SHIFT 2011~2013」を策定し、抜本的な収益構造の改革に着手いたしました。特に基幹事業である印刷においては、市場の激変により改革が急務と認識し、株式会社廣済堂の業績回復とグループ収益の安定化を主軸とした方針としました。
印刷事業を情報コミュニケーション事業へ本格転換
印刷業界の2009年度の出荷額は、6.1兆円(前期比で9.4%減)と大きな縮小を示しましたが、一方で総務省の統計による情報流通量は、Webの本格的な普及期に入った2000年前後から急増し、近年では情報のアウトプットの多様化など、「情報新時代」というべき時代を迎えております。当社は長年培ってきた技術力で、「情報」を印刷、IT媒体、映像等へと多様に加工できる「情報ソリューション力」を有しています。中期経営計画では、この情報ソリューションのノウハウと技術をさらに磨いて、最も効果的なメディアやサービスを創造的に組み合わせ、「知」をベースにした新たなコミュニケーションの価値を作り出す「情報ソリューションプロバイダー」として信頼を高めていくことを目指してまいります。そのために、印刷事業を「情報コミュニケーション事業」に本格転換し、利益構造の転換を図ってまいります。印刷で培ってきた製造業の発想にとどまらず、製造だけでなく、モノづくりの前段階にあるお客様の課題解決に向けた複合的なソリューションをワンストップで提案してまいります。お客様の課題解決を支援できるビジネスパートナーを目指し、市場の特性、動向と予測などを的確に把握するため、組織体制を市場ごとに再編し、顧客(市場)にダイレクトに向き合う組織に変更し、改革を強力に推し進めてまいります。
株式会社廣済堂の業績回復によるグループ収益構造の安定化
事業構造の改革とともに、筋肉質な経営基盤を再構築するため、管理部門コストを3年間で20%削減することを目指してまいります。さらに、最適化推進本部を新設し、製造部門の省力化、合理化により製造コストを3年間で10%削減することを目指し、収益構造の安定化を図ってまいります。また、前回の中期経営計画である「企業価値向上戦略」においても成果を上げてきましたグループ有利子負債の圧縮も継続的に実施し、海外ゴルフ事業からの撤退、ならびに資産売却などにより、3年間で有利子負債残高を200億円まで削減してまいります。
他のセグメントにつきましては次のように考えております。求人広告を主体とする人材関連事業では、地方に強い営業力を活かしつつ、Web化へのシフトを推進してまいります。出版関連事業は、グループシナジーを活かし、電子出版事業を推進するとともに、出版分野では文庫・新書のラインナップを強化し、教育図書分野では道徳関連教材の占有率アップを目指してまいります。ゴルフ場関連事業につきましては、漸増傾向にある女性・若年層のインターネット予約による取り込み、シニア層向けの企画などを充実させ、集客拡大に努めてまいります。葬祭関連事業につきましては、簡素化傾向のなか、中期的には安定した市場環境が続くものと思われますが、より質の高いサービスの提供に努めてまいります。
当社グループの事業領域は、印刷、IT、人材サービス、出版、葬祭、ゴルフと多岐にわたっておりますが、市場の変化に即した経営戦略で取り組んでまいります。企業理念である、広く済度する=「廣済」の精神のもと、各社の強みや特性を活かしながら、廣済堂グループの経営資源を最大限活用し、お客様のニーズに応えてまいります。
内部統制システム、コンプライアンス体制の強化はもとより、個人情報の保護や情報セキュリティマネジメントシステムの適切な管理・運用に一層努め、コーポレート・ガバナンスを強化してまいります。また、環境負荷の少ない材料、技術の導入に積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たし、法と社会倫理に即した企業理念を実践してまいります。